J1第33節 鹿島１−０磐田
選手たちの意気込みが画面からも伝わってくるような試合だった。篤人と青木がジュビロの選手と小競り合いを起こしたシーンなどは、この試合にかける思いが強く感じられた。
試合は終始アントラーズが支配する展開。ただチャンスは作るが決めきれない。本山が左サイドで駒野を振り切って送ったスルーパスを受けた野沢のシュートは枠外。さらに伊野波のFK*1から興梠が頭で落としたところにまたもや野沢。しかしこれも枠外。どちらかを決めていれば楽な展開になっていた可能性は高かった。前半は圧倒しながらもゴールを奪えず終了。
後半開始早々、野沢のCKを契機に猛攻を見せたがどれもゴールまであと一歩というところで入らない。得点王が確実となっているマルキもこの日はブレーキ。持ち過ぎて囲まれるシーンもあり、もう少し周りを使えば楽にプレーできただろうに。
後半15分、オズにしては珍しく早い段階での交代。野沢OUT→田代INでロングボール主体の攻撃になる。ただ個人的にはこれは失敗だったと思う。単純にまだ放り込むには早かった。もっとショートパスで繋げばチャンスになりそうなシーンもあったし。そしてその後、本山・中後OUT→マルシーニョ・誓志INでさらに攻撃的に。
相変わらず試合は支配しているがゴールが遠い。そんな状況で迎えたロスタイム。左サイドで駒野が軽率なファウルを犯しFKのチャンス。キッカーは誓志*2。時間的にはラストワンプレー。主審に少し急かされながら若干早いタイミングで入れた、そのボールに合わせたのは岩政。この土壇場での決勝ゴール。そして試合終了。
誓志がFKを蹴る直前に感じたのは不安じゃなくて期待だった。「ここでやってくれるのか」っていう純粋な期待。本当にチームを信じているとき、ああいう場面でもポジティブにいられるんだな、と思った。劇的な勝利を決めた瞬間、カシスタの上空には虹がかかっていたらしい。歓喜の瞬間まであと1試合。しっかり勝って決めよう。
