EURO2008 グループD スペイン4−1ロシア

まずロシアが3バックっていう情報があったからフォーメーションが気になってたんだけど、結局は4−1−4−1だった。アルシャビンが出場停止ってことも影響したのかな。
対するスペインは、4人の創造者たち*1ではなく2人の点取り屋を並べてきた。セスク*2がベンチスタートで4−4−2の形。
序盤はロシアペース。激しいプレスでスペインの中盤を自由にさせなかった。特にイニエスタは狙われててボールを失うシーンが目立った。ここはヒディンクの作戦がハマったなと思わされた時間帯だった。ただ1発で流れを変えられる選手がいるのがスペイン。カプデビラがカットしたパスをダイレクトで前線のスペースへ。そこに走りこむトーレス。DFと競りながらもかわしてGKを引き付けてビジャへ絶妙なラストパス。これをビジャが流し込んでスペインが先制。流れるようなカウンターだった。特に起点となったカプデビラの逆足でのパスは精度が高かった。
その後スペインの左サイドから崩されてポスト直撃のシュートを打たれたシーンがあった。ここではシルバが軽いディフェンスでかわされて、結局カプデビラがそのカバーに入って後手後手のディフェンスになってしまった。シルバがしっかりディフェンスしてればカプデビラはもっと中をケアできたはず。これ以外にもシルバの裏を取られて崩されたシーンもあったし、スペインとしてはここは「穴」の一つかもしれない。
ただ・・・そこからのカウンターがよかったのもまた事実なんだよね。右サイドに流れたビジャにパスが出て、ビジャはそこから中に切れ込んで今度はお返しとばかりにトーレスへ絶妙なスルーパス。シュートは入らなかったけど、スペインってカウンターチームだっけ?と思わせるほど鋭いカウンターだった。イタリア戦のオランダもよかったけど、今大会はカウンターの質が勝ち上がっていくための一つの重要な要素かもしれない。
そしてまたもやそのカウンターから魅せたスペイン。ロシアのCKが流れてカプデビラがドリブルで持ち上がりイニエスタへパス。イニエスタはそこから仕掛けてビジャへ絶妙なパスを通す。これをビジャがGKの股下を抜いてゴール。またもや電光石火のカウンターが炸裂。ロシアはどうすることもできなかったね。
それにしてもビジャの裏を狙うプレーは質が高い。まぁロシアのディフェンス陣がビジャを捕まえてなかったってのも問題だけど。ただ、これが残留争いをしてたチームのエースとは思えない。昨季はほとんどバレンシアの試合は見てないけど、ビジャを生かせるパスの出し手がいないのかな。アーセナルに来ればいくらでもアシストしてもらえるのに・・・とか思ったりして。
後半にはトーレスに代わっていよいよ登場No.10セスク。4人の創造者が揃って4−1−4−1の形に。そしてセスクが中盤でのパス交換からビジャにスルーパスを送る。ビジャがDFとの1対1を制して3点目のゴールをネットに突き刺し、ベンチに下がったトーレスと喜びを分かち合った。
ロシアはCKからパブリュチェンコのゴールで一矢報いるも、最後はシャビのボレーが弾かれたところをセスクが押し込んで4−1に。これで試合終了。難敵ロシア*3相手に勝った無敵艦隊は、EUROという航海を白星で発進することに成功した。

*1:クワトロ・フゴーネス?

*2:10番って知ったときにはテンション上がった。

*3:ヒディンクが率いてなかったらこんなに怖くないんだろうな。