EURO2008 決勝 スペイン1−0ドイツ

決勝という大舞台のプレッシャーからか序盤は消極的なプレーを見せたスペイン。ただ時間が経過するにつれて徐々にいつものプレーを見せ始めた。狭いエリアでのパス交換や、そこからの仕掛けで崩すシーンがいくつか見られた。そして4人の創造者たちを中心に試合を支配し始めてきた時間帯、スウェーデン戦以来ゴールから遠ざかっていたエル・ニーニョが見せた。シャビからのスルーパスに対してラームを置き去りにして追い付き、飛び出してきたレーマンを見事に破るゴールを決めた。
その後も試合を優勢に進めるスペインだったが、ドイツもフィジカルを生かしてセットプレーなどからゴールを狙う。終盤にはFWを次々に投入してパワープレーでスペインゴールに迫ったが、プジョルマルチェナ、セナのトライアングルを軸に、最後尾には守護神カシージャスを擁する無敵艦隊はゴールを許さない。その後もドイツはチャンスらしいチャンスを作れず、試合は明らかにスペインが支配していた。
そして待望の試合終了を告げるホイッスル。永遠の優勝候補と揶揄された無敵艦隊が、ついに栄冠を勝ち取った。44年ぶりの快挙を達成したこのチームは、今大会で間違いなく最も魅力的なサッカーをしていた。本当に楽しい試合を見せてくれたスペイン。今はとにかく優勝の余韻に浸ってもらいたい。