第21節 アーセナル１−０ボルトン

ギャラスとシルベストルが新たに加わり、アーセナルの故障者リストは大盛況。対するボルトンも実は苦しい台所事情のようで、低調な試合内容の予感。
序盤からアーセナルがポゼッションで圧倒。ただこれは予想通りの展開で、問題はゴールを奪えるかどうかに尽きる。ボルトンは、こちらも予想通りエルマンデルを前線に残して引きこもる。ガードナーは元気よくスタメン出場も、彼がスタメンの試合はあまり目立たない印象がある。と思って退屈していたらディアビの蹴ったボールを顔面にくらってスタジアムを沸かせる（大半はアーセナルファンのブーイング）。やはり“やってくれる”ガードナー。
アーセナルはアタッキングサードからの崩しの精度がイマイチ。ナスリが頑張ってチャンスを演出しようと動き回るが決定機は演出できず。この辺はセスクやロシツキーの不在が感じられる展開。ただしファン・ペルシーだけは見る限り相当キレていて調子がよさそう。
試合が動いたのは後半から。まずエルマンデルが負傷交代してムスタファ*1が入り、そこから徐々にボルトンのカウンターが機能し始める。対するアーセナルもナスリを中心にチャンスを作り始め、ファン・ペルシーやアデバヨールが決定機を迎えるが決められない。特にナスリの絶妙なパスを受けたアデバヨールは決めて欲しかった。今季の彼はああいう場面で外す印象があるせいか、昨季の爆発的な活躍の印象が影を潜めている。ナスリはポジションをセンターに移してからボールに触る機会が増え、チームは息を吹き返した。
前半からクロスを入れてはボルトンの高い壁に跳ね返される。そんな展開を続けていたので、サイドからもっと工夫してクロスを上げるか、もしくは単純に競り勝てる高い選手を入れればと思っていた状況でベントナー登場。中盤の選手を削ってゴールを奪いにいくアーセナル。このヴェンゲルの采配は見事に的中。クリシーのスルーパスに反応したファン・ペルシーがファーに柔らかいクロス。そこに猛然と走り込んでシュートを決めたのはNo.26の選手だった。ベントナーがこの試合唯一のゴールを挙げ、アーセナルは辛くも勝点3を獲得した。ただ得点後に油断して勝点を落としてきた今季のアーセナル。この試合でも危ないシーンを作られ、今後に不安を残す試合内容となった。

*1:パッと見「小さいガードナー」